リハビリスタッフの採用方法7選 ─ 規模別おすすめ手段早見表
- リハジョブゴー運営事務局

- 6月24日
- 読了時間: 6分

はじめに
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)といったリハビリテーション専門職の採用は、医療機関の運営において極めて重要な課題です。しかし、その採用方法には多様な選択肢があり、それぞれの特性を理解した上で最適な戦略を構築する必要があります。本稿では、7つの主要な採用方法を整理し、施設規模、予算、採用スピードに応じた最適な組み合わせを提示します。
1. リハビリテーション専門職の採用方法7選 ─ 全体マップ
PT/OT/STの採用方法は多岐にわたります。求人広告、人材紹介、派遣、スポット採用、SNS採用、リファラル、養成校連携など、それぞれに得意な領域と費用感があります。
方法 | 想定費用 | 着任までの期間 | 適した規模 | 法的留意点(派遣・スポット) |
1. 求人広告(総合媒体) | 月10〜30万円 | 1〜3ヶ月 | 全規模 | なし |
2. 求人広告(医療専門媒体) | 月15〜50万円 | 1〜3ヶ月 | 中〜大規模 | なし |
3. 人材紹介 | 成功時60〜150万円 | 2〜6ヶ月 | 中〜大規模 | なし |
4. 派遣 | 月60〜85万円 | 2〜4週間 | 中〜大規模 | 原則禁止(後述) |
5. スポット採用マッチング | 1日17,000〜24,000円 | 最短当日 | 全規模 | 直接雇用契約(労働者派遣ではない) |
6. リファラル(社員紹介) | 紹介料10〜30万円 | 1〜3ヶ月 | 全規模 | なし |
7. 養成校連携・新卒採用 | 採用活動費20〜50万円/年 | 6〜12ヶ月 | 中〜大規模 | なし |

2. 各採用方法の詳細
① 求人広告(総合媒体) ─ ベースの「待ち」採用
代表媒体: Indeed、エンゲージ、求人ボックス、タウンワーク
特徴
•母集団は大きいが、PT/OT専門性は低い
•1クリック20〜300円、応募1件あたり3,000〜8,000円、掲載した時点で広告費が発生する掲載料金など
•採用CPA: 20〜50万円/名
向いている用途
•PT/OTパート、看護助手、リハ助手など複数職種の同時募集
•エリア限定の地元採用
② 求人広告(医療専門媒体) ─ ピンポイント募集
代表媒体: PTOTキャリアナビ、ジョブメドレー、リクナビ
特徴
•PT/OT/ST専門で母集団がピンポイント
•月15〜50万円の掲載料、採用時年収の30~35%などの成果報酬型
•採用CPA: 30〜60万円/名
向いている用途
•PT/OT/ST常勤の中長期採用
•専門領域(整形、脳神経、小児等)指定の募集
③ 人材紹介 ─ ピンポイント・即戦力
代表媒体: PTOTSTワーカー、レバウェルリハビリ
特徴
•採用成功時に年収の30〜35%(60〜150万円)
•候補者は面接前にスクリーニング済み
•早期離職時の手数料返金規定あり(媒体による)
向いている用途
•ピンポイントの即戦力PT/OT採用
•役職者(主任・科長)採用
•大規模病院・法人
④ 派遣 ─ 法的規制と例外を理解する
特徴
•月43.2万〜57万円(1日8時間・月21日稼働の場合:派遣マージン30〜35%込)
•一般的な初回の契約期間: 1〜3か月
•派遣会社が労務・雇用管理
法的留意点:理学療法士・作業療法士の派遣は原則禁止
労働者派遣法第4条および労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行令第2条により、病院、診療所、助産所、介護医療院、介護老人保健施設、医療を受ける者の居宅における医療関係業務については、労働者派遣事業が禁止されています。理学療法士、作業療法士もこの医療関係業務に含まれるため、これらの施設における派遣は原則として認められていません 。
例外的に派遣が認められるケース
ただし、以下のいずれかに該当する場合は、例外的に労働者派遣事業を行うことが認められています 。
1.紹介予定派遣:派遣期間終了後に直接雇用することを前提とする派遣です。
2.産前産後休業、育児休業、介護休業を取得した労働者の代替要員としての派遣:これらの休業期間中の人員補充として派遣を利用することができます。
向いている用途(例外規定に合致する場合のみ)
•産休・育休カバー(3〜12ヶ月)
•採用までのつなぎ(紹介予定派遣の場合)
•中期的なプロジェクト人員(紹介予定派遣の場合)
⑤ スポット採用マッチング ─ 即日・柔軟・低コスト
代表サービス: リハジョブゴー等
特徴
•1日17,000〜24,000円
•最短当日マッチング、面接ゼロ
•直接雇用契約で加算配置にもカウント可
向いている用途
•突発欠員の即日カバー
•繁忙期・季節需要への対応
•書類業務集中日のフォロー
•研究日・学会期間のカバー
⑥ リファラル(社員紹介) ─ 低コスト・低リスク
特徴
•既存スタッフから候補者を紹介
•紹介料(紹介者へのインセンティブ)10〜30万円
•文化フィット率が高い(早期離職率が低い傾向)
仕組み化のポイント
•全スタッフへの定期的なアナウンス(月1回程度)
•紹介者報酬の明確化(入社時◯円、半年勤続でさらに◯円など)
•紹介プロセスの簡素化(LINE等で気軽に紹介できる導線)
業界の口コミ網は意外と強く、特に首都圏の30〜40代PT/OTは知人ネットワークでの異動が一般的です。
⑦ 養成校連携・新卒採用 ─ 中長期の育成型採用
特徴
•PT/OT/ST養成校との連携
•採用活動費: 年間20〜50万円(説明会・実習受入等)
•入社まで6〜12ヶ月、新人育成にさらに半年〜1年
向いている用途
•中長期での組織拡大
•病院・大規模法人で人材育成を重視する場合
養成校との関係構築には時間がかかりますが、安定的な人材パイプラインになります。
3. 施設規模別おすすめの組み合わせ早見表
施設規模 | 主軸 | 補助 | スポット活用 |
小規模クリニック(PT 1〜3名) | 求人広告(医療専門) + リファラル | 派遣はコスト的に厳しい | 繁忙日のみスポット |
訪問リハ・訪看ST | 求人広告 + リファラル | 派遣(産休カバーなど例外に合致する場合) | 欠員時即対応 |
デイケア・介護施設 | 求人広告 + 人材紹介 | リファラル | 加算維持の橋渡し |
中規模病院 | 人材紹介 + 求人広告 | 派遣(中期カバーなど例外に合致する場合) | 研究日・学会期間 |
大規模病院 | 人材紹介 + 養成校連携 | 求人広告 + 派遣(例外に合致する場合) | 専門領域の即戦力補完 |
4. 予算別おすすめ採用ポートフォリオ
月予算20万円以下(小規模クリニック)
•リファラル制度の整備(コストほぼゼロ)
•スポット採用(繁忙日のみ、月3〜5万円)
•求人広告は時期を絞って単発(年2〜3回、各15万円)
月予算30〜50万円(中規模事業者)
•求人広告(医療専門)を常時1〜2媒体
•スポット採用予算 月10〜20万円
•リファラル制度
月予算50〜100万円(大規模法人・病院)
•人材紹介の活用(年2〜3名採用)
•求人広告(複数媒体)
•スポット採用予算 月30〜50万円
•養成校連携 年間20〜50万円
5. 採用方法選択の3つの判断軸
•緊急度: 今すぐ必要(スポット) / 数ヶ月後(求人広告・紹介)
•継続期間: 1日〜(スポット) / 数ヶ月(派遣 ※例外に合致する場合) / 長期(直接雇用)
•専門性: 特定分野要(専門媒体・紹介) / 汎用(総合媒体・スポット)

6. よくある質問
Q. リファラル制度を導入したいが、紹介料はいくらが適正か?
A. 業界相場は10〜30万円が一般的です。入社時5〜10万円、半年勤続でさらに5〜20万円という段階支給が早期離職リスクへの対応として有効です。
Q. 求人広告と人材紹介、どちらを優先すべきか?
A. 母集団形成と費用効率なら求人広告、ピンポイントの即戦力なら人材紹介です。両方を併用するのが王道です。
Q. スポット採用は採用ではないのでは?
A. 厳密には「採用」ではなく「稼働の発注」ですが、人材確保という観点では選択肢として機能します。トライアル後に常勤採用につなげる事業者も増えています。
7. まとめ ─ 「1つの方法に頼らない」ポートフォリオ採用
PT/OT/STの採用は、もはや1つの媒体・1つの方法だけでは安定しません。7つの方法を組み合わせて、短期・中期・長期それぞれの人員需要に対応するポートフォリオを作ることが、これからの採用戦略です。
そして、その中でスポット採用は「即時性とコスト効率」の両面で、新しい選択肢として広がっています。
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