お役立ち情報コラム
2026年度 PT・OT関連 報酬改定の要点サマリー
26/2/13
1. はじめに
2026年度(令和8年度)は、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)にとって、診療報酬と介護報酬の両面で大きな変更が実施される重要な年となります。今回の改定は、単なる点数の見直しにとどまらず、リハビリテーションの質の向上、働き方改革、そして医療・介護従事者の処遇改善を一体的に推進することを目的としています。特に、リハビリテーションの評価軸が従来の「量(単位数)」から「質(アウトカム)」へと大きく転換する点が最大の特徴です。
本報告 書では、2026年2月11日時点で公表されている情報を基に、PT・OTに関連する診療報酬および介護報酬改定の主要な変更点を整理し、その影響について解説します。
2. 2026年度 診療報酬改定の主要な変更点
2026年6月1日に施行される診療報酬改定では、「質の高いリハビリテーションの推進」「アウトカム評価の重視」「人材確保・働き方改革」が大きな柱となっています。
基本方針:「量」から「質」への転換
今回の改定では、単にリハビリテーションを提供するだけでなく、「早期に開始し、寝たきりにさせず(離床)、結果を出す(アウトカム)」ことが明確に評価されるようになります。この方針転換は、以下に示す具体的な改定項目に色濃く反映されています。
賃上げに関する動向
物価高騰と人材確保難を背景に、医療従事者の賃上げが重要なテーマとなりました。診療報酬本体は+3.09%の引き上げが決定され、この財源がリハビリテーション専門職を含む医療従事者の処遇改善に充てられます [1]。
また、日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会の3団体は、疾患別リハビリテーション料の10%以上の引き上げを共同で要望しており、今後の報酬体系に影響を与える可能性があります [2]。
主な改定項目の概要
PT・OTに直接関連する主な変更点を以下の表にまとめます。
改定領域 | 主要な変更点 | 具体的な内容と影響 |
疾患別リハビリテーション | 離床を伴わないリハビリへの減算 | ベッドサイドでの漫然としたリハビリを抑制し、早期離床と活動性向上を促すため、離床を伴わない場合は点数が減算されます。 |
医療機関外での実施制限緩和 | 退院前の家屋調査や屋外歩行訓練など、医療機関外でのリハビリが実施しやすくなるよう、単位数上限が緩和されます。 | |
回復期リハビリテーション病棟 | 実績指数の要件厳格化 | 「80歳以上の患者」が実績指数の除外対象から廃止され、高齢者でもアウトカムが求められます。また、認知症患者の除外基準も厳しくなります。 |
365日リハビリ提供体制の義務化 | 入院料1〜4の全ての区分で、土日祝日を含めたリハビリ提供が必須となり、より集中的な介入が求められます。 | |
急性期・早期リハビリテーション | 早期介入の評価強化 | 発症・入院から3日以内の介入に対する評価が手厚くなり、早期からの関わりの重要性がさらに高まります。 |
休日リハビリ提供の評価(新設) |
